病院食でも薄味がつらい。食べたい物を差し入れできない腎臓病の現実

母が病院を転院して、食事が変わりました。最初は「前よりうまくなった」と言っていました。でも、3日ほどすると、やっぱり「薄くて食べられない」と言ってくる。ここに、腎臓や肝臓を悪くした後の食事の難しさがあると思います。

この記事は家族として見てきた体験談です。診断や治療、食事指導の代わりではありません。腎臓病、肝臓病、高血圧、糖尿病などで治療中の方は、主治医や管理栄養士の指導を優先してください。

「病院食がうまい」と言っても、数日で薄味がつらくなる

転院して食事が変わった直後、母は「こっちの病院のごはんの方がうまい」と言っていました。家族としては、それだけでも少し安心します。食べられるならよかった、と思うからです。

でも、数日たつとまた「味が薄い」「食べられない」と言ってくる。これは本人がわがままというより、長年濃い味に慣れてきた体と口が、急に病院食へ切り替わることの大変さなのだと思います。

腎臓の状態が悪くなると、食事はただ「好きなものを食べる」では済まなくなります。塩分、たんぱく質、カリウム、エネルギー量など、人によって注意する点が変わります。だからこそ、病院では本人の状態に合わせた食事が出されます。

たこ焼き、唐揚げ、焼肉。食べたい物ほど止められる

母は、たこ焼きが食べたい、唐揚げが食べたい、焼肉を差し入れしてほしい、と言ってきます。家族としては、食べたいものを少しでも食べさせてあげたい気持ちはあります。

看護師さんが「少しならいいですよ」と言ってくれる場面があっても、最終的には先生の判断が入ります。結果として、差し入れはできませんでした。

このときに痛感したのは、病気が進むと「食べたいのに食べられない」だけでなく、「家族が食べさせてあげたくても食べさせられない」という状況になることです。お菓子ひとつでも、本人の状態によっては簡単には渡せない。

壊れてから戻す作業は、見ていて本当に大変

腎臓や肝臓が悪くなってから体を戻していく作業は、見ていて本当に大変です。濃い味を減らす。塩分を控える。糖分や食べすぎを見直す。体にたまった負担を、時間をかけて軽くしていく。

ただし、体の水分や塩分をどう管理するかは、自己判断で決めることではありません。薬、食事、水分量、運動量は、病状によって変わります。利尿剤なども、医師の判断で使われるものです。

それでも家族として感じるのは、まだ動けるうちに、体を動かせるうちに、食事を軽くする習慣を作っておくことの大切さです。動けなくなってから「運動しよう」「食事を変えよう」と思っても、そこから始めるのはとても大変です。

冷凍宅配食も薄味だから、正直まずく感じることはある

減塩や制限食に近い冷凍宅配食は、正直に言えば、濃い味に慣れている人には「薄い」「物足りない」と感じることがあると思います。病院食と同じで、最初からおいしいと感じられる人ばかりではありません。

でも、生きていくため、動ける時間を少しでも長くするため、家族が無理なく続けるためには、1日3食のうち1食だけでも軽い食事に置き換える意味はあると思っています。

いきなり完璧にするのは無理です。たこ焼きも唐揚げも焼肉も、食べたい気持ちは消えません。だからこそ、普段の1食だけでも薄味に慣れておく。冷凍宅配食を試して、どれなら続けられるかを見ておく。壊れてからではなく、壊れる前から準備しておくことが大事だと感じています。

家族ができることは、責めることではなく準備すること

食べたいものを我慢させるのは、本人もつらいし、家族もつらいです。だからといって、好きなものを何でも差し入れるわけにもいかない。ここが本当に難しいところです。

家族ができるのは、本人を責めることではなく、退院後に何を食べるか、どんな冷凍食なら続けられるか、どのくらいなら負担が少ないかを一緒に探しておくことだと思います。

母のように、病院食で一度体が落ち着いても、家に戻ればまた食事の問題が出てきます。だからこのサイトでは、味が薄いかどうかも含めて、実際に食べながら記録していきます。

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